よこのじ(@yokonoji_work)です。
2019年1月21日現在、本サイトの直帰率を確認したところ83%で、かなり高く感じました。調べてみると、直帰率の平均はおおよそ50~60%ということですので、この機会に直帰率と離脱率の改善に取り組むことにしました。
参考:BRAFTON 2017 CONTENT MARKETING BENCHMARK REPORT
直帰率と離脱率の違い
直帰率と離脱率は混同しやすいため、それぞれの意味を見てみましょう。
直帰率とは
直帰率とは、「そのページを最初のアクセスとするセッション」に対する、「1ページのみの閲覧で離脱したセッション」の割合です。
例を見ながら、どういったことか確認します。次のような3つのセッションがあったとします。
セッション1:ページA -> ページB -> 離脱
セッション2:ページB -> ページA -> 離脱
セッション3:ページA -> 離脱
ページAについて見てみると、アクセスした最初のページがページAであるセッションは2回あります。そのうち、ページAだけを閲覧して離脱したセッションが1回あります。よって、直帰率は 1/2=50% となります。
離脱とは
- ブラウザの「戻る」で前の ページ(サイト外)に戻ること
- サイト内に貼られた別サイトのリンクを踏んで別の ページに行くこと
- ブラウザを閉じること
- あるぺージで何もしないまま30分間経過すること
- セッション中に午前0時を迎えること
訪問者がアクセスしたそのページだけを見てサイトを離れたのか、その他のページも見てくれたのかを知ることができる指標となります。
高い直帰率は問題があるように思えますが、一概にそうであるとは言えません。確かに、Yahoo!のように各コンテンツへの入り口となるトップページの場合に直帰率が高いことは、コンテンツが読まれていないことになるので改善が必要です。
しかし、ブログ記事のように1ページで完結しているページであれば、直帰率が高いことが必ずしも悪いとは言えません。
ページ内容がユーザーが求めていたものであれば、そのページだけで問題解決して離脱していくので直帰率が高くなるかもしれません。あるいは、ページの内容に強く共感してアフィリエイトの広告ページに移動したということも考えられます。
一方、ページの内容が求めていたものとは異なり、より近いと思われる関連ページをさまよっていれば直帰率が下がるかもしれません。この場合、そのページのSEO的な評価は低そうですが、別ページへのリンク誘導はうまくできていると言えます。
このように1ページで完結するページの場合には、コンテンツの質やサイトレイアウトの良し悪しを直帰率の高低だけでは判断できません。この場合は、滞在時間も合わせて分析するのが良さそうです。
離脱率とは
離脱率とは、「そのページのページビュー」に対する、「そのページからの離脱数」割合です。
次のような2つのセッションがあったとします。
セッション1:ページA -> ページB -> 離脱
セッション2:ページA -> ページB -> ページC -> 離脱
この場合、ページBのページビューは2回で、そのうちページBからの離脱が1回です。よって、離脱率は 1/2=50% となります。
直帰率と離脱率は共にそのページからの離脱数をもとに算出していますが、直帰率は1ページのみの閲覧であることに限定していて、離脱率は1ページでの離脱を含めたすべてのページビューを対象にしているという違いがあります。
この違いを理解することで、見えてくるものがあるはずです。
例えば、直帰率と離脱率のどちらも高いのであれば、コンテンツの質に問題があるのかもしれません。あるいは、離脱率が低くコンテンツの質は問題なさそうなのに直帰率が高いのであれば、検索意図とコンテンツ内容に開きがあるのでユーザーの求める情報を提供できていないと考えられます。また、サイトの動線を考えると離脱率が高くなるのが当たり前というページもあるでしょう。
直帰率・離脱率が高い原因と改善方法
直帰率と離脱率が高い原因は基本的には同じと考えて良いと思います。どちらも離脱されることが問題であるため、本質的な部分は同じだからです。
ページの表示速度が遅い
ページの表示が遅くて待ちきれずに離脱した経験は誰にでもあるはずなので、直感的にページの表示速度と直帰率には深い関係があると予想できるかと思います。
次のデータをご覧ください。
横軸は表示時間(s)で縦軸は割合(%)です。青線が直帰率なのですが、3秒を超えた当たりから急激に直帰率が増加しているのが分かります。赤線はデータ提供元のページ表示速度のテストツール「Pingdom Website Speed Test」における、検証サイトの表示速度の分布です。多くのサイトでは3~4秒の表示時間となっているようです。
下表はグラフの表示時間と直帰率を数値で表したものです。ページ表示時間の理想的な数値は2秒未満で、悪くても3秒未満に抑えるべきだと言えますね。
参考:Does Page Load Time Really Affect Bounce Rate?
本サイトはPageSpeed Insightsのパソコン表示において99のスコアを出せるようになったのですが、特に効果があったものは記事にして紹介しています。
- 画像の圧縮・最適化でページ表示を速くして、サーバーコストを下げる
- 「サーバーの応答時間が遅い(TTFB)」を改善するキャッシュプラグイン
- 【設定方法あり】gzip圧縮でページの読み込みが速くなる仕組み
- QueryのCDNをbodyで読み込む wp_headからwp_footerへの変更でWordPress高速化
サイトのデザインなどにもよりますが、簡単にできる上2つを実施するだけでも、かなりの改善が見られるかと思います。
サイトの見やすさがいまいち
サイトの見やすさというと少し大雑把ですが、関連記事の見つけやすさ、文字サイズ、色使い、レイアウトのバランスなど、総合的に見たサイトの見やすさ・使いやすさが重要です。いわゆる、UI/UXと呼ばれるものですね。
本サイトでは美しいフォントであるGoogleフォントのNoto Sans JPを使用していて、コントラストが高くなりすぎないように文字の色を調整しています。フォントサイズは16pxで、フォントカラーをrgb(46, 46, 46)に設定しています。
この項目の改善は感性や感覚的なところによるのではっきりとした答えを出すのは難しいかもしれません。一つの方法として、本サイトでは実験的に次のようにページを一番下までスクロールしたときに関連記事と新着記事が表示されるようにしてあります。全体的な色のバランスをサイトのテーマに応じて決定することも大事かと思います。
「アドセンス広告の位置変更を検討した。左・右サイドバー配置でも違いがある?」で、記事下の広告はクリックされやすいことをご紹介しましたが、見てほしい記事を記事下に表示することでサイト内の回遊を促すことはできるでしょう。
コンテンツの質が低い
やっぱりここが基本なのかなと思います。コンテンツの質を上げることは離脱を防ぐ最も有効な方法です。
先ほど記事下に読んでほしい記事を表示するべきだと紹介しましたが、その表示位置を見てもらうためには記事を読み進めてもらうしかありません。記事を読まずに下側までスクロールすることは、ほぼ考えられないからです。
GoogleはSEOにおいてもコンテンツの質(情報の正確性やオリジナリティなど)を重視しています。
ユーザーが探している情報を提供する
サイト内、特にホームページで質の高いコンテンツを提供することが、最も重要です。サイトを訪れるユーザーにとって有用な情報が含まれていれば、サイトの人気が上昇して他のサイトからリンクされるようになります。情報に富んだサイトを作成するには、それぞれのページでトピックをわかりやすく正確に記述します。ページを検索するときにユーザーがどのような言葉を入力するかを考慮して、その言葉をサイトで適切に使用します。
Googleは「魅力的なサイトの作り方を学ぶ」で、Googleが考える「良いサイト」の情報を公開しています。一度は必ず読んでおくべき内容です。質の高いコンテンツを作るのは簡単ではないですが、着実に学びながら共にがんばっていきましょう。
“高いSEO効果”がある被リンクを獲得するための完全ガイドです。合わせてご確認ください。
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